6時間目「A fronte praecipitium a tergo lupi」

タイトル邦訳:正面の危機、後ろのオオカミ
絵コンテ 中津 環 作画監督 昆 富美子
演出 まつもとよしひさ 脚本 大河内一楼
キャスト
ネギ・スプリングフィールド 佐藤利奈 綾瀬夕映 桑谷夏子
和泉亜子 山川琴美 神楽坂明日菜 神田朱未
春日美空 坂東 愛 絡繰茶々丸 渡辺明乃
古 菲 田中葉月 近衛木乃香 野中 藍
桜咲刹那 小林ゆう 佐々木まき絵 堀江由衣
龍宮真名 佐久間未帆 超 鈴音 大沢千秋
長瀬 楓 白石涼子 鳴滝風香 こやまきみこ
鳴滝史伽 狩野茉莉 エヴァンジェリン 松岡由貴
宮崎のどか 能登麻美子 村上夏美 相沢 舞
雪広あやか 皆川純子 源 しずな 井上喜久子
カモミール・アルベール 矢部雅史


あらすじ

 満月が近付く頃、桜通りで吸血鬼が現れるという噂に対し最初は半信半疑であったネギであったが、桜通りで倒れていたまき絵に僅かに残る魔力を感知し、吸血鬼の存在に確信を抱く。

 そして今度はのどかが狙われた時、ネギはすぐさま駆けつけて吸血鬼と対峙するが、その正体は出席番号26番、Evangeline.A.K.McDowellであった。

 技術は正確であるがパワーに欠けるエヴァを首尾よく追い詰めたネギの前に現れたのは、エヴァのパートナーである出席番号10番、絡繰茶々丸。

 形勢は逆転、ネギが一転窮地に陥ったところでアスナが乱入、エヴァたちは退却したのだが、一方で生徒達を巻き込んでしまったことにネギは強く責任を感じ、麻帆良学園からの逃避を試みるのであった・・・


評価

 ★★★★


感想

がんばってる、がんばってるよぉ

 くら私が絵に疎いといっても、数少ないくぎみんの出番での作画が悪かったりした時には、気付いたりするわけです。
なかなかすごいですよ。
ご確認あれ。
・・・っていうかセリフねぇ〜

 、別に彼女の作画についてだけではなく、全体的になかなかクセが強い回なのです、今回は。
「クセが強い」と書いたのは、ただ悪いというのではなく、そして作画に限ったことではなく、例えば桜通りののどかなどは、作画に関しては全く文句のつけようがありません。ただ、そういう場面に限って演出の方に不満があったりするのですけど(笑)
他には、吸血鬼に襲われてやたらと濃くなってしまったまき絵とか、背景で納豆と格闘しているネギとか、遊びの要素も挿入されて、しかも今回はそれがなかなかハマっていたのが良かったです。
エヴァ戦の、特に後半は秀逸で、原作では大分後になって取り入れられる茶々丸とエヴァのコミカルな部分がこの時点で積極的に取り入れられていて、評価できます。
今のエヴァ編辺りからバトルの要素が濃くなってくるので、入り口はこれぐらいコミカルなのがちょうどいいのではないかと。
ましてや、本来の入り口であるはずのドッジボール編や図書館島編はすっ飛ばしているわけですしね。

 ヴァの表情(特に崩した表情)に関しては、原作を読みながらの人にとってはやや違和感アリかも。
作画の良し悪しというよりは、描いている人の作風の方の違いといった感じ。
どちらかといえば、”慣れる”べき部分と言えるでしょう。
今回のBパートにあたる対エヴァ戦は、描く人数が少なくて済むこともあってか、Aパートと比べて画的に安定していたと思います。
今回やたらと作画にこだわった感想の書き方をしているのは、これさえ文句の付け所がなければ最高評価を与えられると思ったからです。
アニメだからこそできる無意味なシーンとか、後から作るアニメでなければできない豪快な継ぎ接ぎっぷりが生かされたと言えるでしょう。
それと、マイナス評価の中にはくぎみんの画が気に入らなかったことに対する私怨が少し入ってます。
・・・いや、いっぱい入ってるかも(笑)

 所にて、エンディングでカモの名前が「アルベール・カモミール」ではなく「カモミール・アルベール」になっているという情報を得て確認したところ、ホントにカモミール・アルベールとなっていました。
しかも、前回だけでなく今回もそうなっていたあたり、ひょっとしてこれがアニメ公式か?


Aパート

桜通りの佐々木まき絵

 暗闇にピンクの髪が映えないせいで見落としがちですが、ここの絵はなかなかいいと思います。
出番が多くてたくさん描かれるキャラは、可愛く描かれるものなのでしょうか?
そういう意味で、ネギま!はアニメーター泣かせの作品だと改めて認識。
描き分けなければならないキャラが多い(むしろ多すぎる)のは大変なはず。
原作者サイドですら、相当大変な思いをしているというのに・・・
だからって作画が悪くても弁護をする気はないですけど(笑)
視聴者とは、そういう無責任なものです。


ネギと納豆

 納豆と格闘するネギは、今回の激萌えポイントではないでしょうか?
ベストカットは後に出てくる濃厚なまき絵に譲るとしても、これはなかなか良いです。
ここのような無意味なネタが、原作でいう夕映の飲み物と同じような感じでツボに入りました。
日本語は3週間で修得できても、日本文化は3週間で慣れるのは不可能だった様子。
 このシーンでの他の点に触れておくとすれば、それはこのかについてでしょう。
遠くで真名と一緒に食事を摂っている刹那のことをひどく気にかける様子がいじらしいです。
脳内ではもう少し発展させて、このかが真名にヤキモチを焼いていることになってます(笑)
 もう一つは、演技派夏美。
やっぱり演劇部なんだし、これはあって然るべきでしょう。
そもそも原作では出番が少なすぎなのですw
なのに人気投票5位って一体・・・
 まき絵が保健室に運び込まれたことを伝えるために大急ぎで駆けてくる亜子もなかなか。
でも実は、このシーンの最初では一緒に食卓を囲んでるんですよね。
いつの間にか夏美が彼女の席を乗っ取ってるんですけど(笑)
先週のチョンボといい、亜子を観察してると面白いことが一杯です。


どろり濃厚まき絵味

 保健室に運ばれたまき絵、無意味に濃いです(笑)
スタッフのこの遊び心、どうしたことか・・・
大いに評価したいところです。
まき絵ファン的にどうなんだろうかと考えると、このいじり方はかなり踏み込んだものになっていてドキドキものなのですけれど。
このシーンのまま一時停止しておくと、夢に出そうです。
 もう一つのツッコミどころといえば、やはり保健室そのものについて。
前後関係から察するに、先ほどの食事シーンは寮の中での晩ごはんの最中で、亜子の携帯に連絡が入り全員大急ぎで駆けつけた、といったところでしょうか。
桜通りの位置は後にわかるように寮の近くなので、学校の保健室に運びこまれる理由が不明です。
ましてや夜ですし(^^;)
それともしずな先生は、寮の保健室(あると仮定)の主もやっているのでしょうか。
このあたりは、原作の描写もおかしかったりするので、どうしようもないんですけど。
 出来はともかくとして、これだけ多くの生徒が私服なのは貴重です。
後ろで見守っている刹那と真名もいい感じ。


拙者、南蛮渡来の言葉は苦手でござるよ

 あぁ・・・「アメリカが本場のスポーツ」という選択肢で「ロデオ」と答えられた記憶が脳裏に甦る(ゲームネタです)
さすがバカブルー、間違いっぷりが半端ありません。
英語に関してはアスナ以上・・・?
それはそうと、アニメの楓はここまで、案外出番が少ないですね。
ファンはきっとやきもきしたことでしょう。
次回をお楽しみに〜。
 ネギの気の抜けっぷりは凄まじいです。
エヴァの言う通りということで。
それと、座席は再び原作通りに戻っていました。
頻繁に席替えをするクラスなのでしょう(ぇ
 ・ニンニクたっぷり肉まんを売ろうとするチャオとか(こんな時でないと女性には不評そう)
 ・シスターの服をネギに貸そうとした美空とか(是非見たい)
 ・「ポマードポマード」で逃げる吸血鬼説を提唱する亜子とか(口裂け女だし)
 ・ネギを守りたいあやかとか(せなかにはながでます)
色々とネタが散りばめられていて、楽しかったです。


マホラNEWS

 この顔が2度も使われるとは。
スタッフの執念を感じました(笑)
このマホラNEWS、「新体操部の桃色アホウドリ」が現実世界でもまき絵の通称になっていたり、学食オリジナルメニューが「いくらカレー」だったり、連載記事が「学園長の人生!!」という非常に気になるものだったりするなど、ツッコミどころ満載です。
 で、それとは別に、髪の色が違ってもしずな先生はやっぱり好きです。


異様な視線

 この描写、かなりゾクゾクします。
特にカモ君のビビリ方が尋常じゃなくカワイイです(カワイイんかい)
演出が気に入りました。


桜通りの宮崎のどか

 図書館島の棚卸しのため、一人で桜通りを歩くのどか。
寮らしき建物を背後に・・・って、寮に向かうんじゃないんだ(^^;)
 上のほうでも書きましたが、この場面ののどかは非常にかわいいです。
ただ、「こわくない〜 こわくないです〜〜 こわくないかも〜〜〜♪」と歌うのなら、最後の「こわっ・・・」も是非入れていただきたかった。
個人的にこだわりのある場面だったので、ちょっと不満。
 のどかの悲鳴を聞き、ネギがすぐさま駆けつけます。
やっぱり寮の近くなのか、桜通り。


対エヴァ戦・端緒

 高速で駆けつけたネギの先制攻撃。
ついに魔法のグラフィックを拝むことができました。
なかなか綺麗で気に入ってます?
ただ、詠唱に関しては、アルバムに収録されていたような、日本語とラテン語が同時に唱えられる手法の方が親切でよかったかも。
 吸血鬼の正体がエヴァンジェリンだと判明したところで、CMに入ります。


Bパート

対エヴァ戦・序〜中盤

 さすがにネギに関しては、描き慣れてきたように見えます。
CM明け最初のネギのカットは、なかなか良いです。
それと、エヴァが風花武装解除対策で厚着気味なのですが(笑)、それもなかなか。
 バトルに関してはなにぶん門外漢なので、どう書いたらいいのかわからないのですが、素人目には堅実かつ無難に描いている様に思います。
大体イメージ通り。
それと、精霊まで袖が破れているのは芸が細かくてヨシ。


茶々丸登場

 ちょうどいいタイミングを見計らって、茶々丸降臨。
ただ、着地時の重量感の描写がちょっと甘かったように思います。
スマートに着地した感じ。
ネギの詠唱をひたすら妨害する流れは良かったです。


アスナキック、炸裂

 ここからエヴァ退却までの流れは素晴らしいです。
キックの描写に勢いもあり、エヴァのぶっ飛びっぷりも豪快で、何よりそこでエヴァが舌を噛んでしまった為に茶々丸が通訳をするというのが最高でした。
満足に喋れないのに喋ろうとするエヴァ素敵・・・
最後に、ポーズまでエヴァの真似をして通訳する茶々丸がツボに入りました。
そして、2人とも颯爽と去っていく様も。
 アスナがどうやってここまで登ってきたのかは、ツッコんではいけません(笑)


保護者アスナ

 この辺りからだんだんと顔を見せてくる、アスナの保護者っぷりも見逃せません。
特にエヴァ退却後に見せる彼女のネギへのフォローにかなり愛を感じます。
だからこそ、完全にいじけてしまったネギに、アスナ同様煮え切らない想いを抱いてしまうのですが・・・
 原作ではいくつかエピソードが挿入された後に家出をするネギでしたが、アニメではこのエヴァ戦の直後に逃避。
この流れの方が、むしろ見ていて自然な感じがするのは私だけではないはず。


ニンニン♪

 前方不注意により森の中に墜落し、おまけに杖までなくしてしまって途方にくれるネギ。
そんな時、Aパートで地味に伏線が張ってあった、週末は修行中の楓がここで登場。
楓ファンの皆様、お待たせしました〜
以下次回!


次回予告

 まき絵の口から「塩素系製剤」なんて単語が発せられるとは思いませんでした(笑)

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