100時間目「秘められた記憶」


あらすじ

 ――ナギ、詠春、タカミチ、アスナが行動を共にしていた時期は、たしかにあった……

 アスナvs刹那戦を前に、ネギの勝利に周囲は興奮冷めやらぬ様子。

 そんな中、自分を頼ろうとしないネギにアスナは不機嫌な様子。

 モヤモヤした気持ちを抱えたまま決戦に挑むアスナの前に姿を現したクウネルは、何やらアスナ自身も知らない彼女の過去を知っている様子……。


評価

 ★★★★☆


感想

 !100時間目〜♪(パチパチ)
ラブひなの100回目はケータロが可奈子に誤告白する回でした。
進む速さが全然違いますね(笑)
さて、100回記念ということで、本誌掲載時は巻頭カラーでした。
カラーの扉に描かれているのは、ネギ、明日菜、このか、まき絵、夏美、刹那、のどか、夕映、あやか、亜子の10人。
人気投票の結果にある程度添っているのは想像出来るにしても、何となく亜子だけ浮いてる気がしないでもありません。
彼女の一目惚れの続きが気になる今日この頃です。

 頭は本人も忘れてるらしいアスナの過去から。
やはり54時間目冒頭にアスナが夢で見ていた過去は実際にあったものらしく、今回はそれと前後するお話。
より過去の話……だと思います。
いや、なんか時間軸的におかしいような(^_^;)
この時点でこのかが既に生まれているはずなのに、詠春が若すぎるような気が……。
急激に老け込んだのでしょうね(笑)

 えても埒があかないので時系列の考察は止めにします。
何となく風景は麻帆良学園都市に似てますね。
でも、当時のアスナは、現在の彼女とは似ても似つきません。
麻帆良学園編入当初もそうだった無愛想は、あやかの手によって矯正されたことがわかっているとして、既にこの時点で魔力と気の合成を容易に行うことができていたり、まだオジサマ好みではなかったりと、どう考えても一度記憶どころか能力までリセットされてしまったかのような有様です。
魔力と気の合成は、今回の展開上、対刹那戦で披露される可能性が高そうですけども、なんにせよ彼女の「秘められた記憶」が今後の展開に大きく影響を及ぼすのは、間違いがなさそうです。

 ずか3ページほどなのですが、気になるところがありすぎるというか、美味しすぎるというか、ご飯3杯はいけますね。
昔はタカミチも若かったんだなぁとか(ぉぃ)、タカミチの師匠ことガトウさんは父親じゃなかったんだなぁとか、ガトウさんといえばソロモンだよなぁとか、「なんであんたはそんな全方位にモテモテなんだー」って言ってるのは詠春なんだよなぁ、とか。
ついでに言えばシルエットからして、武道会に乱入したクウネル・サンダースは、この場面の中で唯一名前が明らかになっていない人なのだと思います。
目的は何なんでしょうかね。

 ラー扉とは別に、今回は通常の扉絵もあり。
アスナと刹那が修行している場面ですが、アスナも刹那に倣ってスパッツを着用しているのはいいのですけど、生地が薄い色なのでヒワイです(笑)
『これが私の御主人様』でも似たようなネタがあったなぁ。
それは置いといて、アスナ対刹那が始まるのをここまで引っ張っているのに、かなり戸惑いを覚えます。
バトル漫画になると、短い時間の進行にやたらと回数をかけるのはお約束ではありますが、それにしたってよく引っ張ります。
キャラクターが多いとこうなるんですね(^^;)
カシオペアの存在でネギのみならず製作者陣も開き直ったのだと考えることもできますけど。
ラストまで読んで、「まだ戦わないんかいっ!」と、自分以外誰もいない空間に向かってツッコミを入れたのはここだけの秘密です。

 ルナが魔法のことをのどかや夕映から告げられない理由が、今回ようやくはっきりとしました。
そりゃ話せませんね。
ラブ臭探知能力のみならず、超人的噂拡大能力まで持っていたとは。
伊達に除け者にされていたわけではないようです。
報道者の倫理観を持ち合わせていないのが、和美との差(区別?)ということになるでしょうか。
しかし、ひどい言われようだな(苦笑)

 回、チャオと真名に包囲されて窮地に陥っていたタカミチとちびせつなは、戦いがどうなったかという描写もなく、下水道に散乱したタバコが描かれるだけ。
それがまた事態の深刻さを演出してて良い感じ。
せっかくネギが苦心して勝ったタカミチが容易に敗北する場面は見たくありませんし、真名はともかくチャオに関しては、まだ種明かしをする段階にはありませんから、正しい選択だと思われます。
それに、これ以上展開遅くなっても困りますし。
惜しむらくは、最初に読んだ時はこの2コマに気付かなかったという地味さ。
単に自分の注意力が散漫だったと片付けてもいいのですが、そういう読者にも一発で気付かせるべき場面だろうと思いますが、どうでしょう。

 スナ大爆発。
7巻の時と同じ理由でキレてます。
わからないでもないですけど。
ついでに、ネギvsタカミチ戦のポイントの総括までしてしまいました。
結局ネギは懲りないというか、アスナの気持ちを全然汲み取れてないから、こういうことが起こるのです。
7巻では結局、アスナが折れてしまいましたし。
それに今回彼女が自ら語っているように、ネギは汲み取れてないのではなく、汲み取ろうともしてないということもあります。
ネギが常々自分に言い聞かせている、自分が強ければ周囲を危険に晒す事はないという考えからして、アスナの気持ちとは明らかに逆を行っています(しかも現実には、強いばっかりにより危険が増しているような風でもありますし)。
アスナがネギの保護者を標榜する以上、2人のこの”ズレ”はことあるごとに衝突することになるでしょうが、これがどう決着するのかは、作品全体を通したひとつの楽しみでもあります。
そう考えると、いくら気が動転していたからとは言え、3巻でネギがアスナに仮契約を求めたのは、罪な行動だなぁと思いました。
あの頃はネギとアスナの(精神的な)力関係が今のようになるなんて、ちっとも思わなかったですからね……。
ともかく、アスナがネギを愛しているかどうかは別として、彼女の中に「せっかくガキ嫌いな私が面倒見ようとしているのに、ネギは自分に甘えてくれないんだろう」みたいな不満がぐるぐると渦巻いているのははっきりとしました。
「あのバカ 直接試合でブッ倒してこっち側にフリ向かせてやるわ!!」に至っては、高音・D・グッドマンさんの思考と大差ないもので大爆笑でした。
ネギ、モテモテだなぁ。

 かし・・・メイド姿ってどうよ(笑)
赤松先生チャオもなかなかあざといです。
刹那はずーんとなりながらもしっかり髪下ろしてますし。
モップで戦うんですかね。
そんな具合で、今回は田中vs高音同様にネタ色の強い戦いになるのかと思いきや、試合開始直前にクウネル・サンダースがアスナに接触。
状況やセリフから察するに、クウネルはナギの関係者(髪の黒い人)っぽい上に、アスナに豪殺・居合い拳を使わせようとしているフシがあるので、意外と荒れた戦いになるかもしれません。
物語が荒れる予感も込みで。

 100時間目ということで、内容(ツッコミどころ)も濃密。
全然ツッコミきれてません(エヴァとアスナとチャチャゼロのこととか)。
200時間目でまだ夏休みだったりしたらイヤだなぁw


今週の巻末コメント(と、それに対するちょっとしたツッコミ)

――西本さんが来た! またくだらない話を……。

・・・くだらない話、楽しみ。

 頂ければ、管理人が喜びます

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