109時間目「悪い魔法使いの物語」


あらすじ

 剣か幸福か……自らが作り出した幻術の中で二者択一を迫るエヴァンジェリンに対して、刹那はその両方を選ぶと宣言し、立ち向かう。

 両者の意志の力が激突した末に、刹那が勝利を掴んだ。

 戦後の会話の中で明かされたのは、エヴァンジェリンの生い立ちと、彼女が悪い魔法使いであり続ける理由。

 頑なに幸福の享受を拒むエヴァを、アスナは優しく、そして無責任に包み込むのであった。


評価

 ★★★★☆


感想

 ヴァと刹那の戦いに決着がつきました。
やはり刹那の実力は並大抵ではありませんでした。
対エヴァ戦も、見事に突破です。
各所で指摘されていますが、この戦いの中で彼女が見出した答えは、『ラブひな』で同じく神鳴流剣士の青山素子が見出したそれと酷似しています。
もちろん意図して似せたことに疑いはありません。
しかし、神鳴流剣士が皆こうなるというわけではなく、生真面目だった彼女たちが一時の幸福(寄り道?)を得た後、唐突に判断を迫られた際に導き出されるのはこういう考えだ、あるいは、こうあるべきなのではないかという作者からのメッセージだと捉えるべきでしょう。
まぁ、そう難しく考えるまでもなく、両者の共通点に気付いた人だけに思わずニヤリとさせるのが目的なのかも知れませんけど(笑)

 れたエヴァは結局何がしたかったのかといえば、自分と似たような不幸な生い立ち(境遇)にありながら、ささやかな幸せを得、それに浸っている刹那に軽く嫉妬して、(自称)悪らしく苛めようとしていた訳ですが、もっと深いところでは戦後に刹那が指摘したように、刹那の境遇に自分の過去を重ねて助言をしたのだという説を支持したいところです。
何せ彼女は自他共に認めるほどに屈折してますからね。
そこが彼女の可愛いところです。
自らを常に『悪い魔法使い』だと言い続けるのは、悪ぶってる(?)というのもあるのでしょうが、それ以上に、自分が生きるために沢山の他者を不幸にしてきたのに、今更自分だけが幸福を享受する事を、彼女自身が許していないと見ることも可能でしょう。
だからこそ、自分と戦って命を落とす覚悟のある者だけが近付く様になった事が、楽なのだと言い切れるのでしょうし(この場合、相手はたとえ殺されたとしても不幸ではないから)。
これが、エヴァが悠久の時を生き永らえながら自分自身で見つけ出した答えだったのでしょうね。
ところで、100歳を超えているのは知っていたけれど、今回の話を見る限り、軽く600歳超えてますがな。
オバハンだなぁ(オバハン言うな)

 レよりもアレですよ。
美空のその自信はどこから来るんだ(笑)
相手は真名だぞ!?
……と読者に思わせるのが狙いなのはミエミエですが、素直に気になってしまうのだからしょうがない。
文字通り待ちに待った彼女の活躍を見られるかもしれないので、目が離せません。
楓対クウネルよりも相当気になってます。

 て。
チャオの計画は着々と進行し、武道会には3−Aの生徒が次々と集結し、果たして準決勝で何が起こるのか。
そして、対楓戦前にネギに語りかけるクウネルの真意とは……!?
少年まんがらしい熱い展開となってまいりました。
続きが大いに気になるところで、次号を待つべし。


アスナはとんでもないものを突破していきました……それはエヴァの心の障壁です(ぇー

・刹那「‥はい どちらも」・・・技だけでなく心も受け継ぐということですかね。
・エヴァ「ホザけガキが 甘ったれの貴様にそれができるのか」・・・凄む。
・エヴァ「お前達といると本当に歳を実感するよ」・・・泣き笑いするほど痛感するらしい。
・エグゼキューショナーソード・・・カタカナにラテン語(カナ)のルビが振ってある珍しいケース。
・ネギ「あっ?アスナさん」・・・いざという時の対応は女性の方がしっかりしてるとか。
・エヴァ「私はただ単に最近の貴様を苛めたくなっただけだ」・・・悪ぶる。
・エヴァ「何故もっと屈折せん」・・・本音がw
・エヴァ「くっくっく‥ 良かったな 刹那」・・・可笑しいんだか痛いんだか(多分どっちも)。
・エヴァ「フン どうやらアバラを5 6本やられたらしいな」・・・モップで。
・美空「いや――― 実を言うとちゃんとした仕事はこれが初めてで‥‥」・・・ちゃんとした出番もね(笑)
・美空「ここは私に任せてみてよ♪」・・・心許無ェー(^_^;)
・美空「さ〜〜て どうかな?」・・・何が飛び出すやら。
・エヴァ「ただしぼーやはダメだ お前に聞かれるのはハズかしい」・・・珍しく素直だ。
・刹那「ちゅ 中世!?」・・・オバハ(検閲削除)
・エヴァ「十の誕生日 目が覚めると 私はもうこの身体だった」・・・付近に転がる死体(仮)は何。
・エヴァ「一度ミスって マジで焼かれたこともあったが(笑)‥」・・・笑えない笑えない。
・エヴァ「楽になった‥‥」・・・言葉とは裏腹に、重いセリフである。
・エヴァ「アホか 話を聞いていたのか神楽坂明日菜 圧倒的に悪いわ」・・・頑なに自罰的。
・アスナ「‥‥大丈夫 今からだって全然遅くないよ エヴァちゃん 幸せになる権利は誰にだってあるんだから」・・・わかってるんだかわかってないんだかよくわからないけど、エヴァにとっては少し遅すぎるセリフだったかもしれない。
・ただ・・・刹那には間違いなく届いている。
・千雨「!?」・・・異変発生?
・クウネル「こんにちは ネギ君」・・・神出鬼没。


今週の巻末コメント(と、それに対するちょっとしたツッコミ)

――大腸ポリープなかった。ラッキー♪

・・・あったら大変なところでした。

 頂ければ、管理人が喜びます

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