111時間目「めくるめく楓忍法!!」


あらすじ

 楓とクウネルの戦いが幕を開けた。

 クウネルの真意を問い詰める楓と、それをはぐらかしつつ楓の実力に驚嘆するクウネルであるが、会場を滅茶苦茶に破壊しながら、両者、依然健在。

 一方アスナは、いまいちヤル気のない美空やココネ、そしていつの間にか復活した高音さんと一緒に付いてくる愛衣を加えた奇妙な編成で、タカミチ救出に向かって動き出す。

 高次元な実力の楓に対し、クウネルはついに懐からパクティオーカードを取り出し、本格的に勝ちに来たのであった。


評価

 ★★★☆


感想

 む、楓強し。
これは確かにまだまだネギ君よりも強そうですね。
考えてみれば、彼女もなかなかその実力を発揮しきれない日々が続いたものです。
……うぁー、何か「強い、強い」ばっかり連呼してますね。
ネギ君も「スゴイ やっぱり楓さんはスゴイ!!」と興奮気味に連呼しているだけなので、まぁこれで良しとしましょう。
素直に、規格外の強さだと思いました。
かなり無茶描いてますが、少ないページで(だからこそ?)強さを印象付けるには、適切な描写なのではないでしょうか。
特に4体目の分身あたりは良です。
コタロー君の惨敗の後にこれを見たからというのもあるでしょうが、クウネルの驚きようから見ても、やはり驚くに値する実力なのでしょう。
ネギとの遭遇が魔法使いとの初接触だったとすれば、彼女がこれだけの強さを得たのはどういう経緯だったのか、気にもなってくるというものです。
コタローに肩入れすることと、少しはつながりがある……かもしれません。

 ころで、楓がコタローに、自分が負ける公算の高い試合をわざわざ見るように言っているのは、以前クーフェが龍宮と戦う前にネギに自分の戦いを見ておくようにと言った場面とダブって見えます。
両者のニュアンスには微妙な違いがあるような気もしますし、あるいは全く同じ意図なのかもしれませんが、自分にはちょっと判別が付きません。
この話を読んだ皆様は、どうだと思いますか?

 ウネルは楓の実力の前に、一つ種明かし。
攻撃しても全く手応えがなかったのは、そこにいる彼が本体ではないからでした。
そりゃないよと言いたいところですが、かつて修学旅行でのフェイトがそうであったように、分身体なり幻影なりというものは、本体よりは格段に実力が落ちるというのが相場なワケで、やはりクウネルの実力は全く底が見えません。
楓もそのあたりを見越して、戦前から彼を「この世界全てにおいて最強クラスの術者」と評しているのでしょう。
そんな彼が決勝に用があると言っているのは、一体どういった意図があるのでしょうかね。
単にネギと戦いたいだけなら、予選でやってしまえばよかったわけですし。

 りゃないよと言えばもう一つ。
前回の感想で、”6年前、ネギの前に姿を見せたナギは、クウネルが幻術を使った姿だったかもしれない”という仮説という名の妄想を打ち出しましたが、今回でそれを次々と否定する発言が飛び出しています。
例えばネギの「僕の中のわずかな記憶と比べると 身のこなしも物腰も全然違う」だとか、クウネル自身が、「この(分身の)術は学園内のみ しかも世界樹の魔力が学園内に満ちるこの3日間しか使えません」だとか言っているあたりがそうです。
が、もしクウネルが生身でネギに会いに行ったのだとしたら、その限りでもないよなぁ、と思わないでもなかったり。
まだまだ妄想にしがみついてます(笑)
彼がエヴァ同様、麻帆良学園から出られないとかになってくれば、また前提は大幅に変わってきますけどね。

 れはそれとして、美空のヤル気のなさには大爆笑。
ようやく出番が回ってきたと思いきや、試合見たさに救出作戦放棄で、しかも理由が「プラチナチケットなんだよ――っ」だし。
おまけに妙にヤル気満々な高音さんまでパーティに乱入のうえ、そのお姉さまにデレデレの愛衣と、全然頼りに感じていない残りのメンバーのギャップが面白すぎです。
いざ出発とばかりに気負うアスナたちとは対照的に、やっぱり全然ヤル気のない美空。
ダメだこの娘使い物にならん(笑)

 空瞬動だとか舞○術だとか、いよいよもってバトルも行き着くところまで行ってしまいましたが、おまけにクウネルの懐からパクティオーカードまで飛び出してきて、一体お前の主人は誰なんだ!とか、勢いよくツッコみながら、この戦いの行方を見守ることにします。


楓が使うから楓忍法で、鳴滝姉妹が使うから鳴滝忍法

・楓「クウネル殿はおそらく洋の東西裏表を問わず この世界全てにおいて最強クラスの術者であろう」・・・なんでそんなのが学園祭にいるのかと。
・楓「皆の試合を見た以上 拙者も手を抜くわけにはいかぬでござる」・・・うずうずしてた。
・ネギ「クウネル・サンダースさん‥フードで顔は全然見えないけど‥‥‥‥あなたは‥‥」・・・ネギ興奮しすぎ。
・べしゃっ バキボキ ベキゴキ・・・その描写はアリっすか(^^;)
・クウネル「意外に脆い‥‥」・・・おいおい(笑)
・楓「忍!」・・・漢字だと急にそれっぽくなった。
・楓「楓忍法!! 四つ身分身 朧十字!!!」・・・十字砲火。
・クウネル「これ程の密度の影分身を見るのは20年ぶりです」・・・大戦以来か。
・楓「この密度では拙者も4体が限度でござる」・・・つまり、本体をあわせると、5つに分身していたわけだ。
・和美「何が起こったのかよくわからない程でしたが‥ とりあえず 楓選手がクウネル選手を地に叩きつけたーッ」・・・いよいよ実況にならなくなってきた人。たぶん君は悪くない。
・ネギ「ス‥‥スゴイ やっぱり楓さんはスゴイ!!」・・・なんか別のベクトルで興奮してきたネギ。
・クウネル「貴方はどこで力をつけたのですか?」楓「拙者 山奥で育った故 裏側の世界については疎く お主等魔法使いを知ったのも つい最近でござる」・・・あまり答えになってない。
・クウネル「ほう‥? その割には完成された分身でしたが‥‥」楓「そう言うクウネル殿もその身体‥‥本体ではござらぬな?」・・・てんで答えになってない。
・クウネル「私のこの術は学園内のみ しかも世界樹の魔力が学内に満ちるこの3日間しか使えません」・・・相当凄い術らしい。
・クウネル「‥‥ネギ君は随分と慕われているようですね」・・・彼もまた、全方位にモテモテですから。
・楓「信用しにくい笑顔でござるなー」・・・正鵠。
・出席番号9番 春日美空「美空ちゃんじゃないってばー」・・・はいはい、美空ちゃん。
・美空「きっと一人でも大丈夫ですよ」・・・だからその根拠のない自信は何なんだ(笑)
・美空「そんな訳で 試合を見に戻りましょう」・・・結 局 そ れ か 。
・アスナ「やる気あんのかぁ―――っ」・・・多分無い。
・美空「だって ネギ君の試合見たいじゃ――んっ」・・・ダメだこの娘w
・今週のこのか・・・てきとーに無視されっぱなし。
・高音「悪ある所に この高音あり!!」・・・それだとまるで貴方が悪(以下略)
・愛衣「お姉さまがついてきてくれれば安心です!!」・・・ある意味ツンデレ?
・美空「そーかな――」・・・多分美空よりはマシだと思うんだ。
・カモ「そうか――?」・・・全然信用無し。
・刹那「そこはなとない不安が‥」・・・刹那にすら。
・アスナ「あの人また脱げそう‥‥」・・・アスナに同情されたらおしまいです。
・アスナ「高畑先生救援チーム 行くわよ!!」・・・気負ってる。
・高音「私がリーダーですよっ」・・・早くもズレてきてる人。
・愛衣「じゅ重大任務だ――ッ」・・・真面目。
・美空「試合見に行きて――」・・・やる気無ぇーw
・虚空瞬動・・・原理がさっぱりになってきました。
・クーフェ「派手なのマズイとか忘れてるアルネ? 聞ーとるか?弟子よ」・・・全く聞ーてない。
・豪徳寺「いやーその 気の修行を極めると飛べる‥‥という話は聞いたことはありませんが‥舞○術!?」・・・無理に解説しなくていいですってば(笑)
・クウネル「仕方ありませんね」・・・コラコラそこでややこしくなるもの取り出すなw


今週の巻末コメント(と、それに対するちょっとしたツッコミ)

――10月17日に単行本12巻と声優ファンブックが出ます。よろしく。

・・・12巻発売早っ! 買ったるわー!!

 頂ければ、管理人が喜びます

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