22時間目「ネギ、無我夢中」




あらすじ

 勇気を持って、エヴァに直接対決を申し込むネギ。

が、風邪をひいて倒れたエヴァの看病を成り行きですることになる。

その中で、サウザンドマスターの夢を見ているエヴァの意識にもぐりこんだネギは、知られざる父とエヴァの過去を垣間見るのであった。


評価

 ★★★★☆


感想

 楓との修行を経て、自分の中の勇気を思い出したネギ君は、周りの人間が巻き込まれる前に、エヴァとの決着をつけようと決意します。
とりあえず立ち向かって、その後で何か手を見つけるのは勇気とは少し違うような気もするけど、こういう風に意気込んでいる方が、主人公っぽくていいです。
が、当のエヴァは、連日サボリの上に、この日に至っては風邪で欠席。
どうにも収まらないネギは、彼女の家に家庭訪問をするのだが、仮病でなく本当に風邪をひいていた彼女の看病をすることになり、その中で彼女の過去を夢で垣間見る・・・という筋。

 ネギが彼女に抱いていたイメージと現実とのギャップの数々がなかなか面白い。
よっぽどネギは彼女のことを恐れていたらしい。
彼女の家に乗り込んでからのネギは、もういっぱいいっぱいである。
結局エヴァの看病をさせられるネギは、彼らしいというか、なんと言うか。
ましてや、のどが渇いた彼女に自分に血まであげるなんて、完全にボランティアである。
で、そのボランティアの見返り役得が、エヴァの見た夢、ということだ(見返りがあるのはボランティアじゃありません)。

 そして、エヴァの夢。
大人なエヴァ(幻術によって、大人に見せている)がいきなり出てきて、サウザンドマスターと対峙する場面から始まる。
舞台は図書館島周辺。
これは、サウザンドマスターが追い詰められたというよりも、ここに誘い込んだという意味合いの方が正しいだろう。
それにしても彼女の二つ名は随分多い。
「人形使い(ドールマスター)」「闇の福音(ダーク・エヴァンジェル)」「不死の魔法使い(マガ・ノスフェラトゥ)」と、全て彼女のことを示している。
それだけ恐れられていたということだ。
当時の彼女のパートナーはチャチャゼロ。
現在の茶々丸の原型と思われるが、当時はまだただの操り人形である。
・・・とは言え、ドールマスターの名が示すとおり、彼女の強力な魔力が通っているのだろう、並外れた動きを示している上に、よく喋ります。
腹話術・・・なのか?
ラブひなの加奈子同様、かなり謎です。

 今回明らかになった、サウザンドマスターの容姿と性格。
ネギの父親とは思えないほど、ぶっ飛んでます。
なんか関係ないところでキレてるし(笑)。
サウザンドマスター(千の呪文の男)なのに、魔法を5,6個しか知らないというのは、どういうことなのでしょうか。
おいおい解明されていくでしょうが、1つ謎が解決するたびに、新たな謎(伏線)があらわれてきますね。
読み続けがいのある漫画です。
ちなみに、サウザンドマスターを見たネギの喜びぶり、驚きぶりは必見。
ネギならずとも、こんなリアクションをとってしまうでしょう。

 夢の最後のエヴァ、「好きなのにー」には爆笑。
そっかー、好きだったのか。
戦ってる途中も、口説こうとしてたし。
サウザンドマスターを追う事と、悪事を重ねる事に関連性があったのかは不明ですが、結局彼に呪いをかけられた事実があるのにかわりはなく、なんとも報われない女性だな、と思いました。

 事実上、今回がエヴァのキャラクター編と言って差し支えないでしょう。
今までは、単に敵として登場してきた彼女ですが、なかなかどうして、かわいい娘じゃないですか。
サウザンドマスターの事も少し分かったし、見ごたえのある回だったと思います。
と、いうわけで4つ星半。
サウザンドマスターについて、詳しく知りたくなってきました。
次回も期待です。




要チェック事項

 今週のカモ君・・・一度手にしたエモノ(下着)は決して離さない。アスナと互角に争奪戦してます。
 果たし状・・・なんとも律儀なネギでした。
 「墓場に住んでるのかと」「どこが吸血鬼なんだ!?」・・・偏見ってこわい。
 スリ傷にしか効かない治癒呪文・・・まだまだだね。
 真祖・・・そういうことだったのか・・・って、外見年齢10歳なの?彼女。
 エヴァ@アダルト・・・幻術でごまかしている辺り、外見が幼いのは結構気にするらしい。
 サウザンドマスター・・・ネギと顔は似てるけど、その中身は正反対と言っていい。なかなか面白い奴である。
 呪・登校地獄・・・出席しても卒業できない。まさに登校地獄。
 つまり・・・ここ最近はサボってたから、風邪をひいた上に花粉症に苦しんだものと思われる。
 恐るべし・・・登校地獄。
 今週のネギ君・・・人間そうコロコロ変われるものじゃないんだという典型。

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