5時間目「ドッジボール大勝負!!闘え乙女たち〜(前編)」



あらすじ

ネギのかわいさに萌えながらも、彼の頼りなさを不安に思う2―Aの生徒たち。
そんな時、高等部2―Dの生徒たちが彼女達にイチャモンをつける。
彼女たちはネギを頼るがやっぱり頼りにならず、その場を収拾したのは高畑先生だった。

高畑先生と比べなくても頼りないということを、ネギ自身も強く認識しており、気を引き締めるもののどうもうまくいかない。
体育の授業でも場所取りでもめる中等部2―Aと高等部2―Dの場に偶然居合わせたネギは、スポーツで決着をつけることを提案するが、話の流れははからずもネギ争奪戦の様相を呈していくのであった・・・



評価

★★★★☆(四つ星半)



詳察

第一回人気投票の衝撃の結果(特別コラムその1参照)を受けて、今週の扉絵は、1位の佐々木まき絵、6位の明石裕奈、14位の和泉亜子の3人が飾りました。
もちろんプロフィール付です。
まき絵の好きな物の中には「ネギ君」の文字が・・・
さすがはいち早くネギに寄っていっただけのことはあります。
ちなみに愛称はマキマキだそうで・・・
そして裕奈は、お父さんっ子のようです。
教授の娘という設定があったので気になっていましたが、その父親を嫌っているのではなく好いているというのが、赤松先生の作品らしいなぁと思います。

今回の舞台の始まりは昼休み。
まき絵、裕奈、亜子、それに大河内アキラを加えた4人が、バレーボールで遊んでいます。
この4人の中で、アキラだけはちゃんとネクタイをしていますが、他の3人は蝶ネクタイ(と言うか、リボン)になっています。
名簿から確認できるように、正式にはネクタイなのでしょうが、リボンでも構わないようです。

それはさておき、ネギ君びいきのまき絵が他の3人にネギ君に対する感想を聞いています。
裕奈とアキラは、ネギ君のことを(かわいさも含めて)評価していますが、一方で亜子は、ネギの頼りないという一面への不安を隠しません。
基本的に麻帆良学園は大学までエスカレーター式ですが、亜子は受験を念頭に入れているようです。
そして当のまき絵もまた、ネギは種々の相談をする相手にはふさわしいとは思っていないようです。

同じ事は、ネギ自身も感じています。
しずな先生に調子はどうかと尋ねられても、子ども扱いされて、誰も相談には来てくれないということを嘆いています。
また、職員室のネギ先生の机は小綺麗に片付いていますが、彼が座る椅子の後ろには、第1話であやかが彼に贈った銅像があり、この銅像のネギが向いている方向と、同じコマでネギが向いている方向が一緒なのが、妙に笑えます。

そんな時、さっきまで校庭で遊んでいたまき絵と亜子が職員室に駆け込んできます。
可愛いバンソーコー好きの亜子が、早速バンソーコーを自分の額に貼り付けていますが、近くで見ないと可愛いんだかそうでないんだかさっぱりわかりません(笑)。
高等部の女子が彼女達にしたことを聞いて、初めて来た相談者(?)ということもあり、ネギは意気込みます。

張り切って止めにいくものの、女子高生パワーの前に、やっぱりネギは可愛がられてしまいます(笑)。
ネギに殺到する女子高生のコマの構図は、第1話でのネギに殺到した2―Aの生徒たちと全く一緒だったりします。
ネギが「またかー!?」と思ってしまうのも、頷けるものです。

可愛がられて困っているネギに、あすな、あやかのダブルヒーロー(違)が駆けつけます。
あやかが喋る時にはバックに華はお約束ですが、それをあすなが邪魔するのもまた、お約束です。
あやかが女子高生達を挑発するのとは対照的に、あすなはストレートに物を言います。
ただ、年上にとって御しやすいのは当然後者で、結局あすなはキレて、ついでに女子高生の挑発にあやかまでキレて、全面闘争に発展しますが、この場に高畑先生が現れて、あっさりと事態を収拾させます。
実は、この連載が始まってから、あすなが惚れ込むような頼りがいを見せる場面がなかった高畑先生ですが、ここにきてついに本領発揮します。
あすなとあやかの後ろ襟を鷲掴みにして持ち上げる高畑先生は確かに格好いいですが、あれはあすなとあやかにとっては結構痛そうです。
まあ、彼なりの罰、といったところなのかもしれません。
でも、いきなり野外でタバコを吸い始めるのはいただけませんね。
携帯灰皿持ってればいいですけど。
あと、高畑先生はネギに甘いです。
ネギは母性本能だけではなく、父性本能までくすぐるのでしょうか。
侮れませんね。

舞台は変わり、体育の授業前の更衣室。
話題は先程のいさかいでのネギと高畑先生の対称的な態度に及びます。
どうにも子供で押しが弱く、情けないネギ先生と、大人で頼りがいのある高畑先生。
常識では高畑先生に軍配が上がりそうですが、ネギのかわいさは並大抵ではないようです。
ここでもあやかとまき絵は、ネギのフォローにまわっています。
そんなこんなで結論は出るはずもなく、バレーボールの授業をしに屋上へ出ると、さっきの女子高生達がいます。
自習で屋上に上がっていた女子高生達(高等部2―D)の、2―Aに対する明らかな挑発行為に、最初からあすなはぶちギレ寸前ですが、すでに彼女達に捕まっている体育の先生の代理としてやってきたネギには、思わずつっこまずにはいられませんでした。
高等部は大人げないですが、授業と自習なら当然授業の優先度の方が上なのに、そこを指摘できない2−Aの生徒も、どうかと思いますね。

高畑先生の忠告をすっかり忘れたようで、結局取っ組み合いの喧嘩に発展しかけますが、この事態をどうにか丸く収めたいと考えるネギは、久々のくしゃみをして(確信犯ではないですが)まわりを黙らせたあと、両クラス対抗でのスポーツで決着をつけることを提案します。
高等部は、種目にドッジボール、さらに、人数は高等部の倍の22人で戦うというハンデを提案し、2―Aはそれを呑みます。
いざ、勝負というところですがその上さらに、高等部は2―Aに、自分達が駆ったら教生としてのネギを譲ってもらうよう提案します。

こうなれば俄然燃えてくる2―A。
まほらチアリーディングの3人(釘宮円、椎名桜子、柿崎美砂)は応援にまわり、絡繰茶々丸、エヴァ、龍宮真名、桜咲刹那、長瀬楓、ZazieRainydは見学です。
茶々丸が平然と花火を上げる横で同じ表情で耳を塞いでお茶を傍らに置いているエヴァの二人は、爆笑モノです。
また、どう見ても運動神経の良さそうな、楓、刹那、真名がやる気0でお休みしてるのも、大きなハンデと言えるかもしれません。
案外長谷川千雨はノリやすい性格なのかもしれませんね。
ちゃっかりチームの中に入ってます。

怖いお姉ちゃん達にもらわれちゃう危機(笑)のネギも、自らを守るためにチームに入りますが、試合開始と同時に狙われます。
高等部のお姉さまたちってば、勝負となれば、話は別物のようで・・・
しかしこのピンチも、あすながノーバウンドキャッチで救い、ついでに相手にヒットさせます。
ノリノリのあすなとあやか、そして貞操の危機(違)を守るためと、円満な解決を目指して奮闘するネギ。
勝負の行方は次回へと続いていきます。


この作品初の前後編の前編でした。
つかみとしては、色々つっこみたいところもありましたが、面白かったと思います。
まき絵が人気投票1位に輝いたこともあり、彼女の出番が多かったような感じもします。
次回、大いに盛り上がることがあれば、私は迷うことなく五つ星をあげる気でいます。
もちろん、あさっての方向に盛り上がっても(笑)、場合によっては五つ星あげちゃいます。
とにかく次回に期待です。

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