6時間目「ドッジボール大勝負!!〜闘え乙女たち〜(後編)」



あらすじ

女子高生チームの真の姿は、ドッジボール関東大会優勝チーム「黒百合」だった。
彼女たちに苦しめられるねぎチームだったが、ネギが入れた喝のおかげでクラスが団結、勝利することができた。
そしてまた、これがネギが「先生」として認められた瞬間でもあった。



評価

★★★★(四つ星)



詳察

前回に引き続いて、女子高生チームとのドッジボール対決です。
メンバーは、ネギ、あすな、あやか、まき絵、このか、のどか、早乙女ハルナ、綾瀬夕映、葉加瀬聡美、長谷川千雨、四葉五月、古菲、超鈴音、鳴滝風香、史伽、和泉亜子、明石裕奈、大河内アキラ、那波千鶴、春日美空、村上夏美、朝倉和美の22人です。
試合開始直後、幸先よく女子高生チームの内の一人にボールをヒットさせるあすなの場面からこの回は始まります。
そのあすなにまき絵、裕奈が駆け寄りますが、まき絵が「こーゆー時頼りになるなー」とあすなに言っています。
、です、
基本的にあすなは常にトラブルメーカーの一人だということがわかりますね。

それはさておき、相手にヒットさせて格好よくタンカをきるあすなですが、女子高生サイドは意外と余裕たっぷりです。
一方で、相変わらずネギは、彼女たちに恐怖心を抱いています。

女子高生チームの反撃が始まります。
威圧するだけしておいて、本気は出さないという余裕ぶりで、コートに密集している2−Aの生徒に次々とヒットさせていきます。

そんなこんなで、第1撃では早乙女ハルナ、鳴滝風香、那波千鶴。
そして、第2撃では朝倉和美、葉加瀬聡美、村上夏美、四葉五月というように連続ヒットさせていきます。
窮地に追い込まれた2−Aはここにきてはじめて、そもそもこのゲームが内包しているハンディキャップの構造上の欠陥に気付きます。
ドッジボールのコートという狭い場所に22人もの人間がいるということは、実際そうなっているように、密集して自由に動くことができないわけです。
内野にいるメンバーに散開するように言うあすなとあやかですが、皆戸惑うばかりで、統制が取れません。

そんな2−Aを尻目に、高等部はボールを取る気のない選手を狙う作戦に出ます。
こうして鳴滝史伽が狙われ、仕留められます。
続いてのどかが狙われますが、これはあすながバックハンドでボールをキャッチしてピンチを救います。
ドッジボールを片手のバックハンドで取るというのは、並大抵のパワー(もしくは技術)でできることではありません。
しかももう片方の手では、のどかのことを持ち上げてるし。
神楽坂明日菜、おそるべしです。

ここで一気に反撃に出たい2−A。
あすなのバカ力ショット(笑)が高等部を襲いますが、なんとこれが片手一本で止められてしまいます。
そう、麻帆良学園聖ウルスラ女子高等学校2−Dの正体とは、実はドッジボール関東大会優勝チーム、麻帆良ドッジ部「黒百合」だったのです。
黒百合って・・・悪趣味な名前だな(笑)。
さしもの彼女たちにも、あすなの全力ショットには腕を痺れさせられたようですが、止めれるだけでもすごいです。
これを聞いた2−Aのリアクションは2つです。
ネギは本気ですごいと思って拍手していますが、他はみんな、ちょっとバカにしています。
黒百合メンバーのうちの一人、英子が妙にムキになっているのが気になりました。

それはさておき、本気になった黒百合。
黒髪の英子、ショートのビビ、後ろで髪をまとめているしぃは、トライアングルアタックを仕掛けます。
受けてたつのはあやか。
例によって、バックには華が咲いています。
が、しかし、トライアングルアタックに翻弄され、敢え無くやられてしまいます。
この攻撃を結局見破れなかったあやかは、案外運動音痴なのかもしれませんね。
冷静にツッコむこのかと亜子は、なかなかナイスです。

この後、たて続けに春日美空、長谷川千雨と当てられてしまいます。
そして2−Aの人数分のリードがもはやなくなったところで、黒百合は次の狙いをあすなに定めます。
彼女たちが繰り出した太陽拳はあすなの目を眩ませ、その影響であすなは当てられてしまいます。
しかし黒百合はこれだけでは飽き足らず、返ってきた球であすなにもう一度ヒットさせます。
黒百合のあまりの卑怯さと、それを悪びれる様子のないのを見て、ネギの心に火がつきます。
すかさず魔法を使おうとするネギですが、これはあすなに止められます。
スポーツの舞台で正々堂々闘うように諭されて、ネギの目は覚めます。
あすなが内野から去り気弱になる生徒たちに、前を向いて闘うように喝を入れます。
ここにきてはじめて、ネギが「先生」として認められたようです。
もとよりネギにぞっこんのあやかやまき絵などなどはもちろん、前回ネギのことを少し不満に思っていた亜子でさえ、ネギの喝には気合が入ったようです。

流れは完全に2−Aに移りました。
既に勝てると決め付けた黒百合がごちゃごちゃと言っている間に、のどか(もしくは夕映)が5秒ルールを指摘します。
本当にルールブックを持ち歩いているのが、のどからしいと思います。
さて、黒百合からボールを渡された夕映(もしくはのどか)は早速、アキラにパスをします。
内野同士のパスは反則ですが、黙っていればばれません(爆)。
流れに乗ったアキラは相手を一人仕留めます。
投げ返されてきたボールは、亜子が蹴り返して相手にヒットさせます。
亜子はただのマネージャーではなかったようです。
そのまま浮き上がったボールを裕奈は、ダンクシュートの要領でボールを叩き落してヒットさせます。
流れてきたボールを英子がキャッチしようとすると、これまた、まき絵がどこに携帯してたのやらリボンを取り出してボールを絡めとり、これを振り回して3人連続でヒットさせます。
言うまでもなく反則ですが(笑)、もはや無法地帯と化した試合を誰も止められるわけはなく、この後も古、超の2人による、チャイナダブルアタックが炸裂したりしなかったりしたようです。
そんなこんなで試合終了。
結果、10−3で、ネギチームの圧勝に終わりました。

しかし、このままでは終わらせたくないのが、英子率いる黒百合。
英子は勝利に沸く2−A陣営のあすな目掛けて、ボールを打ち込みます。
これを未然に察知したネギは、寸でのところでこのボールを止め、返す刀でこれに魔法をこめて撃ち返しました。
ネギが放った球は、英子のみならず、周りの黒百合をも巻き込んで体操着を切り裂いた後、空のはるか彼方へと消えていきました。
これにはさすがの黒百合の面々も懲りたようです。

何はともあれ、ドッジボール勝負に勝利した2−A。
結局魔法を使ってしまったネギは反省しますが、助けてもらった恩もあり、あすなはネギに感謝します。
ほかの2−Aメンバーも、ネギへの感謝の気持ちを込めて、彼を胴上げしました。
急いで駆けつけた高畑先生やしずな先生も、この光景を見て少し安心したようです。

翌日、ネギのことをスカウトしに来た黒百合・・・マジ(笑)?

さて、本作品初の前後編の後編でした。
勢いで読むとそれなりに面白かったのですが、何度も読み返してくるうちに、アラみたいのが見えてきたので、今回の評価はさほど高くはありませんでした。
とどのつまり、ルールにこだわるなら、ルール通りやっても強いんだから、そのとおりにやってほしかった、ということです。
そういうところにわずかな不満な点があったため、前回よりも評価の低い四つ星ということになりました。
まあ、期待しすぎたのも、評価が低くなった原因のひとつでしょう。
それでも来週には期待しますが(笑)

5時間目  7時間目  全話レビュー  トップページ

inserted by FC2 system