70時間目「戦う理由」



あらすじ

 ヘルマン卿が攻勢に転じる。

 ネギと小太郎も対抗するが、アスナの魔法無効化能力を逆用されていることもあり、有効な攻撃を繰り出せない。

 ヘルマンはネギに「本気で戦え」と諭す様に言い、そして、禍々しい正体を現す。

 目の前の仇に少年は我を失い、暴走をはじめた。


評価

 ★★★★ 


感想

いままでで いちばん シリアス

 の振る舞いの全てが冗談みたいなヘルマン卿でしたが、ネギにとって彼の存在は、冗談では済まなかった模様。
アスナが魔法無効化能力の持ち主であることも予め知っていたし、何より彼は、6年前のネギの仇。
その正体に、我を失ってしまっても仕方がありません。
キレてしまった時に好戦的かつ強力になるのは、彼がいかにも戦闘向きの性格であることを示しているように思われますが、事情はそう単純に処理できる問題ではないようです。
ネギが戦う理由・・・僅か数時間前に彼自身から明かされた「頑張る理由」の一部で、あくまで戦闘は「頑張る」ための一つの手段に過ぎない、とネギは言いたいのでしょう。
確かに、彼の戦いの始まりはほとんどが受動的なものです。
しかしそれを、ヘルマン卿(と依頼者)は許さず、より己の為に戦うことを要求します。
戦闘のスタイルを選択する以前の、根本的な問題です。
ヘルマンの分析が必ずしも全てを言い当てているわけではないのですが、今後のネギにとって、重くのしかかってくる問題であることに、変わりはありません。
・・・もちろん、現在間近に迫っている危機を脱することができればの話ですが。

 いった具合にシリアスな話が展開されているのですが、ネギにとってだけでなく、作品自体が一つの大きな分岐点に立っていると思います。
バトルメインで進んでいくか、ラブコメ路線を堅持するのか。
もちろんどちらか一方のみになるというのは展開上ありえないので、どちらかの成分が濃くなり、もう一方が薄くなるのでしょうが、どうなりますかね。

 スナの魔法無効化能力の存在が作品の表舞台に上ってきました。
極めて希少かつ危険な能力。
本人の意思にかかわらず逆用できるなら、確かに危険な能力です。

 モ君は久々の活躍の場を求めてペンダント奪取に奔走しますが、あっさり捕まり水牢に放り込まれます。
ヘルマン卿と同じエロでも、こちらはさっぱり実力不足です。
唯一服を着たまま水牢の中にいるこのかが、練習用の杖をポケットに忍ばせていることがわかりましたが、魔法を知ったばかりのこのかに、強力な魔法を使うことはできるのでしょうか。

 りに我を忘れて暴走するネギ。
「戦いを楽しむ」ことにかけては先輩の小太郎は、その強さに感心しながらも不安を抱き、止めに入ろうと動き出します。
それぞれの思惑が交錯しながらバトルは佳境へ・・・

ただのエロ男爵にあらず

・「この一帯に結界を張らせて頂いた」・・・エヴァ茶参戦の目は潰れた模様。
・「悪魔パンチ!!!」・・・まんまやん(笑)
・「ゴリ押しや」・・・ゴリ押し好き。
・「空牙!!!」・・・とっときの気弾、飛び道具。
・「あ はああ」・・・どういう感覚?(^^;)
・「マジックキャンセル・・・・魔法無効化能力という奴だよ」・・・読者は結構知ってたりする。
・「今回は我々が逆用させてもらった」・・・敵に渡すな大事なリモコン〜♪(マテや
・「あのペンダントか・・・・!!」・・・チャーンス(アスカ風に
・「男なら・・・・拳で語りたまえ」・・・いいコト言うね
・「うおお しまった!?」・・・ダメでした。
・「アホガモーっ」・・・全くです。
・「悪魔アッパーッ」・・・呪文無しで出してるってコトは、敢えて技名叫んでるんですね、ヘルマンさんは(笑)
・コタローくん・・・相手にされず。
・「思うに君は・・・・本気で戦ってはいないのではないかね?」・・・!?
・「戦いに向かない性格だよ」・・・そうかね?
・このか、杖を取り出す・・・このコマは割と際どいのでは(^^;)
・「君は 何のために戦うのかね」・・・語る。
・「戦う理由は常に自分だけのものだよ そうでなくてはいけない」・・・諭す。
・「君が戦うのは・・・・あの雪の夜の記憶から逃げるためかね?」・・・じわり。
・「では・・コレなどは いかがかね?」・・・じわりじわり。
・「どうかね?自分のために戦いたくなったのではないかね?」・・・とどめ。
・ネギ、キレる・・・疾く、力強い、しかし・・・
・「オ オーバードラ・・・・!?えも・・・・?」・・・ん?
・「ネギ!その戦い方じゃアカン!!」・・・走り出す小太郎、何を思う。
・「才能が潰えるのを見るのもまた・・・・私の楽しみの一つだよ!!」・・・未来が閉ざされる。

・巻末コメント・・・昔、マガジンの漫画家がバーチャ2勝負をやる企画があったそうですが、またやりませんか?古い?
・ツッコんでみよう・・・では、西本先生と対決で。

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