95時間目「闘魂伝承と新型兵器」


あらすじ

 古菲×龍宮真名戦は、終始不利であった古菲の起死回生の一撃が決まり、彼女の勝利に終わった。

 クーフェからネギへの意思の伝承が行われる一方で、主催者チャオの裏工作とクーフェの2回戦棄権という、決して明るくない話題も残したが……。

 1回戦第5試合では、工学部の新型ロボット兵器”田中さん”と魔法使いのおねーさん、高音・D・グッドマンが激突、脱力感満載のバトルが繰り広げられる。

 1回戦第6試合のネギvsタカミチ戦に向けて、ボルテージは高まるばかり。


評価

 ★★★☆


感想

 撃の重さが雌雄を決しました。
手数の多さで戦いを終始優位に進めていた真名でしたが、最後は捨て身ともいえるクーフェの浸透頸をモロに食らって勝負あり。
クーフェが2回戦に進出しました。
それではハイライトを御覧ください。

 『布槍』によって拘束された真名でしたが、慌てることなく布を破って窮地を脱します。
クーフェもそれは予想の範囲内で、両者はこのまま羅漢銭と布槍の撃ち合いによる乱戦に突入。
クーフェからすれば、ロングレンジからの攻撃手段を自分も持っていることをアピールできればよかったということです。
この乱戦の中で、彼女は左腕を骨折します。
しかしこれも、自分の有利な型に持っていくための代償。
布槍を真名の左腕に絡ませて自分の側に引き寄せたところで、浸透頸が正確に繰り出されました。
真名もクーフェの腹部に羅漢銭を見舞いましたが、一撃の威力ではクーフェの側に分があり、ダウンしたのは真名の方。
クーフェの勝利と相成りました。

 ーフェはこの戦いを通じて、戦うことがどういうコトなのかを身を持ってネギに伝え、同時に、ネギからも何がしかの気持ちを得ました。
その内実は共に、あくまでも両者の内面のみで完結している事象であると言えるのですが、うまく説明することができないのでこれ以上の説明は省きます。
気持ちを隠しきれずに思わず表に出してしまうクーフェが微笑ましかったです。
それと、今更ながら彼女の凄いところは、魔力や気による身体強化に一切頼ることなく、これらの使い手と渡り合っている点にあります。
このことが真名をして「一般人としては間違いなく最強の部類だ」と言わしめる要因であります。
念使いに念を使えない人が挑む、みたいな。(わかりにくい例え)

 方、学内某所では敗れた真名と主催者(というよりもむしろ首謀者の)チャオが何やら密談。
和美と同様、真名もチャオ側についた人間だったようです。
依頼内容は単純で、『クーフェに負けること』。
一応「それなりに本気だったよ」とは言っているものの、彼女が本気を出していなかったことは明らかで、それは戦いの間、羅漢銭しか使っていなかった(拳が届く超近距離でさえも!)事だけでも、容易に説明がつきます。
↑の彼女の言葉は、想像以上に奮戦したクーフェに対する褒め言葉以上のものではありません。
そんな具合で、チャオとは金で雇われただけのビジネスライクな関係でしたが、それ故に、彼女の心の部分が報酬の受け取りを拒否させたと言えるでしょう。
彼女も、ネギから少なからず影響を受けている人間のうちの一人です。
こうして、古菲と龍宮真名の激闘の幕は閉じました。

 して第5試合、田中×高音・D・グッドマン戦が始まります。
田中は麻帆良大学工学部所属の新型ロボ、つまり茶々丸の弟で、高音はネギに何回か脱がされた魔法使いのおねーさんです。
かなりのイロモノ対決であることは、読めば大体わかると思います。
内容の解説は…不要だな(笑)
まんまターミネーターっぽい田中とか、突如実況解説席に割り込んできて「残念ながら大丈夫ですー 命に別状はありません」とか言い出すハカセは結構ポイント高いですが、それもこれも、ギャグの性質を色濃く持つバトルだからこそ。
先のクーフェvs真名戦で張り詰めた緊張の糸を緩めるような役割を果たしていると考えるのが適当でしょう。

 れよりも注目されるべきは、次の試合でネギと対戦するタカミチに、コタロー、アスナ、刹那が遭遇した点。
血の気の多いコタロー君がタカミチに軽く手を出しますが、その攻撃が届くことはなく。
予選の時もそうでしたが、タカミチは手を出す素振りを一切見せることなく、何らかの攻撃を繰り出しています。
今のところ、彼が何によって攻撃しているのかは不明ですが、コタローのセリフから類推するとすれば、コタローよりも速い(アスナにも見えない)、目にも留まらないスピードで手を出していると考えることができますし、或いは、常時弾幕っぽい防御壁を展開しているとか、色々考えることはできます。
とにかく、ネギ×タカミチ戦は、タカミチの能力がどのようなものなのか見極める点から始まることになりそうです。
アスナに頭をグリグリされてるコタローの図が、かなり笑えます。
それと、タカミチの前では相変わらず混乱してしまうアスナも。

 中vs高音戦の決着は、ラブひな流コークスクリューにより高音の勝利。
さすがに「あぶろぼぁ!」とかは、ロボなので言わなかったですけれども。
勝ち名乗りが和美によって挙げられると同時に、恥ずかしさのあまり「もうお嫁にいけない―――っ」と言って逃げ出す高音でしたが、彼女には愛衣という可愛い妹分がいるので、お嫁になんか行かなくて良いと思います(ぇー)
それと、電子機器が作動しないところが意外な点で役に立ちましたね。

 あ、次回からはいよいよネギvsタカミチ戦だ。


今週の巻末コメント(と、それに対するちょっとしたツッコミ)

――「ネギま!」のアニメがそろそろ終盤です。

・・・気付けば残すところもあと7話ほど、後番の『涼風』に少しでも視聴者をつなぎとめておくことが、最後の仕事だと言えなくもありません。細かいことはともかく面白い話を。

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